NST・褥瘡の取り組み

 当院では、医師、病棟看護師、薬剤師、管理栄養士、事務のメンバーでプロジェクトチームを作り、多職種参加の医療チームとして特に褥瘡や栄養不良患者さんの栄養改善に努めています。
 活動の中心は月1回の委員会と月2回程度の褥瘡回診です。まず入院時に看護師、管理栄養士が栄養療法の必要な患者さんをチェックし、主治医と相談しながら栄養法について検討します。口から食べられるか? 点滴が必要か? 経管栄養か? 必要エネルギー量はどのくらいかなどを相談します。毎月の委員会でその後の状況を評価します。
 回診では褥瘡を前回と比べてどのくらい変化しているか傷の具合をチェックします。月に1回、京都民医連中央病院からWOCナース(皮膚排泄ケア認定看護師)に来てもらい、アドバイスを受けています。
 また、定期的な学習会の企画やセミナーヘの参加を頑張っています。


 入院患者さんの多くが栄養不良と言われています。病気治療の前に患者さん自身の栄養状態が良くないと、免疫力低下による感染症、傷が治りにくい、筋肉の減少による廃用萎縮・寝たきり、痰が出しにくい・肺炎などを生じます。その為、合併症で入院が長引く結果になりがちです。
 栄養療法は治療の基礎となるものです。患者さんに適切な栄養療法を考えて提供するのがNSTの役割です。寝たきり患者さんに多く見られる褥瘡の治療とケアにも栄養管理はとても大切なことです。